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現代版ボードトラッカーカフェレーサー
■2019年にBigtwin MagazineとIndian Motorcycle Benelux(ベルギー)が募集したIndian Scout bobber2019のデザインコンテストがあり優勝し製作された【Hasty Flaming Buffalo】というボードトラックレーサーの動画になります。
ボードトラックレーサー
■【ボードトラックレーサー】とは元々は自転車の練習用に牽引していたオートバイです。1910年代から1920年代にかけて盛んに建築された木が路面のコースを走る競技用バイクとして発展しました。当時の動画も下記ブログの載せてありますので詳しくはそちらを。

動画の解説

■動画は荒々しくブリッピングするシーンから始まります。タンクの内側にはエレクトリカルとインテークのバタ弁が見え隠れしています。タンクの製作も大変そうですね。
車体の特徴

■改造されたスカウトボバーはハンドル、タンク、シートがほぼ同じ高さで構成されており、ポジションはかなりスパルタン。シートは跳ね上げられており現代的なルックスです。ボルトはワイヤリングされよりレーサーな佇まいを放ちます。
ラジエターコアもノーマルではデザインされたフレームにマウントされていましたがすっきりと装着されておりエンジンを見ないとベース車両は分からないでしょうね。ぱっと見リアはリジッドに見えますがキャッチタンクの上にリンクがあります。サスペンションは何処にあるのでしょうか?

■車両右側はこのような感じ。マフラーはサイレンサーが装着されておらずヘッダーが前後方向に伸びています。排気が直接足に当たらない様に配慮しているのかフロント側は少し長め。
ヘッドチューブの軸より少し前に出ているロードスポーツのトリプルツリーですがオフロードの様なフロントフォークが取り付けれられていますね。トレールが少なくなりますが運動性、デザイン性どちらが狙いなのでしょう?〈CeraCarbon Racing製〉
そしてリアサスペンションがオイルキャッチタンクと同じ位置に斜めに立っていますね。とても小さいので目立たないですね。
ステップの下の辺りにある黒く四角い物は(恐らく)バッテリーでしょうか?ノーマルはシート下ですよね?カスタムの泣き所はこんなところに隠せるのですねぇ。。。

■PCでのシミュレーションをしているシーンがありました。スイングアームがくの字に曲がっている部分とフレームに固定されたリンク部分で稼働するのですね。
★このリンク式サスペンションユニットに似た構造がアメリカの自転車メーカーGTで採用される4バーリンケージ式サスペンションでLTS(リンクス・チューンド・サスペンション)と呼ばれるシステムです。
過去のモデルで採用されていたようですが最近のMTBにも再投入され色々なモデルが出ています。

■完成したので試乗でしょうか?耳にはイアーマフ装着です。爆音であるに違いない!

■やっぱり爆音の様ですねwww
目指したのはこの形


■オリジナルのボードトラックレーサーをモチーフにしたグラフィックデザインと完成したスカウト改とでは違う部分もありますが再現度が素晴らしいですね。
参照サイト:YouTube RACER TV Cafe Racer (Indian Scout Bobber by Luuc Muis Creations)より
作ったのは何処のショップ?
■若いオランダ人デザイナーの27歳のLM CreationsのLuuc Muisさん。別に仕事を2つ持っており作製は時間の合間を見ての作業でとてもタイトスケジュールだったようです。
デザイン大会で優勝してからの制作期間は20週間。スキャナーを使いエンジンの正確な寸法取りを行い、CADソフトを使って16個の部品とフレームを作成。Outsiders Motorcyclesで作られた部品を元に組み上げています。
LM Creations https://www.luucmuiscreations.com/
Instagram https://www.instagram.com/luuc_muis_creations/?hl=ja
Bike EXIFの記事 Hasty Flaming Buffalo! An Indian Scout from Luuc Muis | Bike EXIF
最後に:ハーレーのリジッド風フレームの場合(ソフテイル)
■ハーレーの旧ソフテイルはリジッドっぽく見せる為のプルショック式のサスペンションを使っていましたが現在はプッシュ式のモノサスに変更されています。バイクだとサスは『縮んで伸びる』というのが普通なのでBUELL見た時『なんじゃこりゃ?』となりましたが、車の世界では普通の話だったりします。
興味のある人は下記のリンクを参照してください。